BUZZワードとして、IoTがメディアを賑わすようになって数年たつ。

当社では、手軽なIoTインフラ構築へ向けて、宮崎県高鍋町と組んで様々な実験を開始している。ともすると高額になる企業のIT活用だが、IoTに関して言えば技術の進歩によりかなり手軽なインフラ構築が可能になると考えたからだ。

高鍋町は山手線の内側くらいの大きさの町である。我々の計画では、この面積をカバーするためのインフラ投資は数百万円(前半)で構築することを狙っている。

以前であれば、町全体のデータを集めてくるインフラを作ろうとするにはとてもそんな金額では不可能であり、事業者としての免許も必要になるなどお金以外においても高いハードルが横たわっていた。それが技術革新によって可能になってきたのである。

スマートファクトリーを提唱した際もそうであったが、このようなことはなかなか世の中に広まっていかない。なぜなら本業の人たちにとっては安価なソリューション、標準化されたソリューションの宣伝はあまり動機がないからである。ハードが安価になったにしても、その上に構築するアプリケーションにあいかわらずお金がかかるようであれば、ユーザーにとっては結局手の届かないことになってしまう。その点をどうクリアするのかがIoTが普及するために超えなければならないハードルではないかと思っている。クラウドでの提供もそのための一つの施策ではあるが、それだけではなく他の要素も必要だと考えており当社ではその点についても現在検討中である。高鍋でIoTの将来をおいかけたいという企業があればぜひお声がけ頂ければと。(ちなみに、私どもの実験は全て自社持ち出しで行っているので、補助金などからのサポートを期待されている方はご遠慮ください)