はじめに

仕事効率化といえば、定型業務の自動化及び生産性の向上を実現できるRPA(Robotic Process Automation)が世の中に注目されています。いまや民間企業だけではなく自治体までも導入に積極的です。しかし、その効果はどうでしょうか。数々の導入した例の中に、年間数万時間以上の業務時間の削減に成功した事例がありますが、その一方業務の自動化ができず結局人がやっていたり、思ったより効果が出なかったりする事例も数多くあります。また、導入に興味があるものの、コストに対して効果が見えないため検討段階で止まっている企業も少なくありません。事前に効果を予測するには、導入前に一部業務で実験すれば良いのですが、世の中に数多くあるRPAのトライアルを選ぶだけで途方にくれるでしょう。導入プロジェクトを立ち上げたものの導入まで行かず立ち消え、という現実も多いと聞きます。

今回は、業務自動化の効果を実体験できる簡単な方法を紹介します。

会社の一員であるあなたは、同じ作業内容を毎日、何度も繰り返していることがよくあるはずです。同じ様なメールを送付したり、同じ様なフォーマットファイルを作ったりすることをそろそろ自動化して、より価値を生み出せることに集中しませんか。

今回紹介するのはPowerShellです。

PowerShellを選ぶ理由

PowerShellとは、Microsoftが開発したスクリプト言語およびキャラクターユーザーインターフェイス(CUI) の1つです。PowerShellで指定のプログラムを起動したり、ファイルを操作したりすることができます。つまりプログラミング言語の一つです。

自動化の効果測定にPowerShellをお勧めする理由は3つあります。

一つ目、インストールなどの環境構築が不要です。

Windows 7以降のWindows OSを搭載しているPCであれば、標準ソフトとして用意されています。また、プログラム作成に便利なPowerShell専用の統合開発環境であるPowerShell ISEまで、最初からインストールされています。

二つ目、プログラミングが初めてでも簡単に書けます。

プログラミング、というと専門知識が必要そうですが、PowerShellにはあらかじめ129個のコマンドレットという内部コマンドがあらかじめ用意されています。PowerShell ISEであれば画面に表示し選択することも可能です。

また、PowerShell のコマンドレットの命名規則が直感的で、コマンドプロンプト(MS-DOS)より断然わかりやすいです。例えば、ファイルを新しく作成する場合、コマンドプロンプトでは「type」や「echo」などの方法がありますが、PowerShellでは「New-Item -ItemType File」を使います。新しいアイテムを作成、アイテムのタイプはファイルだという直感でわかるコードです。インターネット上に情報も多く、初めてプログラミングする方にとって学習コストも高くありません。

三つ目、機能が豊富で実現できることが多いです。

用意されているコマンドレットを複数組み合わせることで複雑な処理もできます。Windows OS標準のCUIとして、PCの停止や再起動はもちろん、Microsoft系製品の操作できます。更に、拡張機能をインストールすることで他社ソフトウェアの操作や他のPCのリモート操作なども可能です。メールの検索、作成して特定の人に送信する、エクセルで日報作成するなど、日常のPC操作はほぼ全部PowerShellで自動化できます。

次回は実際にPowerShellを使って日常の業務を自動化する例を紹介します。