ファイルサーバ管理の悩ましい課題と解決策

様々な資料やデータを保管するため、多くの企業、特に大企業や中堅企業がファイルサーバを利用しています。また、費用面やセキュリティ面を懸念してクラウドを利用せず、自社オンプレミスのファイルサーバを使用する企業も少なくありません。

しかし、ファイルサーバの管理に関して、以下のような会話を耳にしたことはありませんか？

このようなケースだけではなく、ファイルサーバを使い続ける中で、様々な課題が現れています。システム管理者は日々の管理に頭を抱えています。機器のリプレイスによる容量増加やクラウドサービスへの移行も高額であり、経営層もコスト削減を考慮し、決断に悩んでいます。今回は、実際に3000人規模の会社でのファイルサーバ運用実例を一部紹介します。

【実例1】

■状況

ファイルサーバの容量が年々不足してきましたが、拡張の予算がないため、社内でファイルの整理や削除を依頼しました。ただし、ファイルの数が膨大で確認がなかなか進みません。また、古いファイルの場合、作成者や管理者が既に退職しているため、削除して良いかどうかを判断できず、削除の判断に至らずそのままになりました。結局、ファイルの整理と削除は効果が薄いです。

■解決策

1. 第一段階: ファイルの管理者に判断を依頼するのではなく、ファイルの更新日でシステムが判断する。ファイルの更新日一覧を洗い出し、1年以上更新していないファイルを削除対象として判断します。
2. 第二段階: 不要なファイルを判断するのではなく、必要なファイルを判断する。管理者が第一段階で削除対象となったファイル一覧を確認し、絶対に必要なものをピックアップし、削除対象から除外します。
3. 第三段階: 1年間アーカイブする。削除対象を圧縮し、アーカイブします。必要なファイルがあれば、取り出してファイルサーバに復元します。
4. 第四段階: アーカイブしたファイルを削除します。

【実例2】

■状況

従業員の所属部署、役職、雇用形態、業務内容によりアクセスできるフォルダを制御したいです。しかし、部署移動で不要な部署権限が削除漏れや、業務内容で所属部署以外の部署権限が必要になることがあります。結局、どのフォルダに誰がアクセスして良いか正しく管理することが難しく、意図しないアクセスも発生するかもしれません。利用者がファイルの保存先に迷うこともあり、セキュリティ的に問題が生じます。

■解決策

1. フォルダ構成とルールを明確化すること。部署に紐づく部署フォルダと部署に紐づかないプロジェクトフォルダを分けます。部署フォルダは該当部署に所属する従業員全てがアクセス可能です。プロジェクトフォルダは、部署を跨ぐ複数の従業員がアクセス必要な場合に用意するフォルダです。フォルダの管理者を任命し、管理者が許可した特定の従業員のみアクセス可能です。また、全従業員がアクセス可能な一時フォルダもあり、ファイル受け渡しが可能なフォルダです。ただし、一時使用のため、定期的にフォルダの中身を削除します。
2. アクセス権限変更の依頼と受付を一本化すること。従業員の入社、退社、部署変更に伴う部署フォルダのアクセス権限変更、及びプロジェクトフォルダ管理者からのアクセス可能者追加・削除依頼について、同じ受付窓口にします。例外対応をなくし、統合性が取れるように対応することで、セキュリティリスクも軽減できます。

【実例3】

■状況

上記の管理で運用コストが増加していますが、運用ソリューション導入や運用チーム拡大の予算がありません。

■解決策

実例1と実例2はいずれも長期的な対応が必要ですので、ソリューション導入でランニングコストを削減することはベストですが、予算が少ないため、RPAツールを自作することで導入コストを抑えられました。なお、自作RPAツールは市販ソリューションほどの高機能ではありませんが、お客様環境に合わせた仕様であるため、効果は顕著です。導入後4ヶ月で導入コストをペイできました。

最後に、エイムネクストではこれまで多数のお客様に対して、ファイルサーバの運用・リプレイスを行ってきた実績があります。ヒアリングを通じて、お客様環境での最適案を設計・提案いたします。

ご相談は無料となりますので、こちらよりお気軽にお問い合わせください。