Robotic Process Automation
ホワイトカラーのバックオフィス業務をソフトウェアによって自動化するテクノロジー「RPA」(Robotic Process Automation)。オフィス業務を自動化し効率を高めるこの仕組みは、人件費削減、業務時間削減、ヒューマンエラーの件数減少などの効果が見込めるのみならず、一般的なシステム開発よりも比較的低コスト、短時間で導入可能であることから、近年、導入を検討する企業が増えています。しかしRPAを導入することで即座に何もかもが効率化され、コスト削減に結びつくかといえば、実際にはうまくいかないことも多いようです。
RPA導入の際の落とし穴
ある企業ではRPAを導入し事務作業の効率化をはかったものの、処理の多くなる週末にサーバの処理作業が滞り、土日に誰も気づかぬうちにフリーズし、作業がまったく進んでいない状況におちいるなど、何かとトラブルに見舞われるようになりました。これは社内のネットワーク環境、サーバの設定などの把握や監視業務の整備を適切に行わず、RPAを導入した結果となります。
また、既存のソフトウェアと連携させて業務を行わせる場合は、そのソフトウェアの機能や特徴を十分に把握した上で、バージョン変更に常に対応できるオペレーション体制を構築する必要があります。
上記の理由として、操作対象のソフトウェアによっては以下のような仕組みや変化があるためです。
- 仕様としてロボットの自動操作を禁止している
- 画面上のボタンやテキストボックスなどのタグの情報を隠している
- プログラム改修によりボタンやテキストボックスの位置やタグの情報が変わる
さらには、実行させる処理によっては、社内の共有サーバやシステムへのアクセスを行うため、アカウントの権限管理や通信の監視、情報漏洩などのリスク対応が必須となります。
また、操作対象のアプリケーションが外部クラウドサービスなどであると、容易にテスト環境を準備できない場合もあり、RPAのテストに時間を要する可能性があります。これらを怠った場合、そのシステムは様々なトラブルに見舞われ、業務はかえって停滞してしまう恐れがあるのです。このようなことを申し上げると、RPA導入は実際には簡易にできるものではなく、様々な困難が伴うものと受け取られてしまうかもしれません。
「結局は低コストで導入できないのでは」
「メンテナンスに思ったより手間がかかりそう」
あるいは、このように考えられる方もいらっしゃることでしょう。
実際、漫然とRPAを導入した場合、このような状況におちいる可能性はかなり高いといえます。では、こうした事態になることを避けるために、どのような事を心がければよいのでしょうか。
BPRを事前に検討することでトラブルを回避
エイムネクストではRPAを導入する場合、既存の業務フローを徹底的に可視化します。また、「BPR」(Business Process Re-engineering)は、既存の業務フローを見直し、ムリ・ムダをなくし最適化して再設計する作業です。業務のすべてをマニュアル化し、高い精度での可視化を実施し、ビジネスフローの最適化を行います。
最適化された業務フローにより、対象となる業務のオペレーションは漏れなく重複なく設定された上でRPAが導入されることで、いっさいの無駄、矛盾のない形で業務は自動的に処理されることとなります。
RPA導入の際、行う必須対応
実際に大過なくRPA導入を行うためには、最低限、以下の対応を行う必要があります。
- 現状調査(どの業務にどれくらいの工数が使われているか)
- 既存業務の徹底的な可視化
- BPRを検討し、必要であればビジネスフローの最適化
- ネットワーク環境、サーバ構造、使用ツールの正確な把握
- 適切なツールの選定
- サーバやシステムへのアクセスに関するアカウントの権限管理
- 通信の監視、情報漏洩に対するリスク対応
一見煩雑に見えるこれらの作業ですが、数多くの企業にてコンサルタント業務を成功させてきたエイムネクストならば総括的に効率よく対応することが可能です。RPA 導入をお考えの会社、部署のご担当者様、一度エイムネクスト主催のセミナーに足をお運びください。コンサルティング業務の豊富な実績に基づいたエイムネクストならではのRPA導入ノウハウ・BPRの考え方の数々をレクチャーさせていただきます。