20年も前になるが、アメリカの会社で働いていた時にU.S.の研修センターでのビジネス英語の研修に参加したことがある。2週間の集中講座。研修のマテリアルにはそこかしこでアメリカの裁判制度についてのコンテンツが使われていたのに驚いた。英語の研修をしながらアメリカの根底をたたきこまれたのである。アメリカにおいては何がルールなのかそのルールがどう運用されているのかを英語を学びながら同時に学んだことになる。さすが移民大国の研修だ。きわめて合理的である。こういうことに接するときに、やはりアメリカには全体を見渡しシステムとして動かすことのできる人材がいるのだなと実感する。

翻ってわが日本を考えた場合、アメリカに比べればとても少ない数ではあるが、とはいえ相当な在日外国人の方々が増えてきているにも関わらず上記のようなことを考えシステムを作っている人がいると思えない。アメリカは、移民を迎える中で何十年もかけて上記のようなシステムを作りあげてきたわけだが、それでもまだ様々な問題を抱えている。日本も今から日本として海外からの移住者をどのような形で受け入れ、共存、同化していくのかについ方針を立てシステマティックに対応していくことを早急にすべきタイミングだと思う。

小さなところでは、ゴミの出し方から始まり、長い目で見た場合には今いる外国人の子供たちの教育まで考えるべきことは多々ある。