テストを軽視する現場
製品リリース後に障害が発生すると、「何故テストしなかったのか?」というような
やり取りを見聞きすることがありますが、皆さんの開発現場はいかがでしょうか?
何故テストをしないのか?ChatGPTに聞くと以下の回答がありました。
①時間や予算の制約
②開発の圧力(早期リリースに向けたテスト簡略化など)
③開発プロセスの不備(テスト軽視の文化など)
④開発者の信頼(開発者による開発コードへの信頼)
⑤テストの重要性の認識不足
①、②は現場の努力では如何ともし難いところですが、③~⑤は定型の(簡単な)開発案件では、
意外とおざなりになっていることがあるのではないかと思います。
そこで、皆さんの開発現場で活用出来そうな、ちょっとした改善事例をいくつかご紹介しようと思います。
テストを軽視する現場での改善事例
a.開発者に変化点をヒアリングする
開発者に直接ヒアリングすることで、短時間で効率良く情報を引き出すことができます。
・開発者が要求・仕様をどのように考えているのか?
・開発者が何をどう追加(変更)したのか?その時の注意点は?
・どの機能に影響があるのか?
・リスクはあるのか?
ヒアリングした内容から、開発者の仕様や実装に対する理解度や開発プロセスの成熟度を
判断することができます。
b.複眼でレビューする
短時間で効率良くレビューしようとする場合、レビュー担当者の都合に合わせて「これお願いね!」
というようなレビュー依頼をすることはありませんか?
依頼する/される側の時間の都合や各人の意識の問題もあり、なかなか思うような成果が期待できない
ことが往々にしてあるかと思います。かといって、都度大人数で集まって重厚な会議体を持つのも大変
なので、ここは敢えて複数の有識者が一緒にレビューすることをお勧めします。
開発者にヒアリングした内容や要点(観点)さえ押さえておけば、それほど時間を掛けなくても効率良く
レビューすることができますし、誰かの気付きから別の気付きを得られるなど相乗効果も期待できます。
また、自分では気付かなかった視点(観点)を再認識できるなど、レビューの視野を拡げる機会としても
活用することができます。
c.記録を確認する
テスト結果(エビデンス)、レビュー結果など、開発・テストを進める上で実施してきた足跡を
1つ1つ丁寧に確認することで、担当者の勘違い、間違いやヌケモレに気付くことがあります。
また、過去に間違いをした経験から、怪しそうな箇所について確認することもお勧めします。
こちらもそれほど工数を掛けずに、開発対象の品質を見直すのに効果的です。
上記内容を読むと、「な~んだ、基本的なことばかりじゃないか。今さら~」と思われることかもしれませんが、
今一度基本に立ち返ってみることで、今までやってきたことの誤りに気付く良い機会になるのではと筆者は思います。
もし品質改善でお困りの方がいましたら、是非お話を聞かせてください。
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