最近ではすっかりリモートワークが定着し、以前に比べて対面での会話が減ってきたように思います。リモートワークではチャットツール(例.Teams、Zoomなど)を利用して、便利にやり取りが出来るようになりましたが、日々の会話履歴を見ていると、
・この人は何を確認したいのだろう?
・何故このような回答をしているのだろう?
と思うようなこと、つまり聞きたいこと、応えるべきことが整理されていないように思います。このような場面では、大抵何度かやり取りを繰り返し、ようやくお互いの理解が深まって会話が終了するということが発生しており、何となく残念な気がしてなりません。

例えばChatGPTにチャットツール利用時の問題点を聞いてみると、以下のような回答がありました。

  1. 情報の不明確さ
    最初のメッセージが不十分で、相手が理解しにくい内容を伝えている可能性があります。メッセージが曖昧だったり、詳細が不足している場合、相手が理解できないことがあります。
  2. 伝達手段の適さ
    チャットツールでは非言語情報が欠如しているため、相手が送り手の意図を正確に理解しにくいことがあります。特に複雑な情報や感情表現など、言葉だけでは伝えにくい内容の場合、相手が聞き返すことが増える可能性があります。
  3. 聞き手の理解力や状況
    相手の理解力や状況によっても、聞き返す頻度が変わることがあります。相手が新人や専門外の人である場合、または忙しい状況である場合、理解しにくいことがあります。
  4. コミュニケーションスキルの不足
    送り手や聞き手のコミュニケーションスキルが不足している場合、理解を確認するために何度も聞き返すことが増えるかもしれません。明確なコミュニケーションスキルを持つことで、この問題を軽減することができます。

例えば1. の例としては、Aという問題に関連するa1/a2/a3の事象の内、a2だけに問題があったとします。
この時、相手に”Aに問題あり”と伝えると、情報を受け取った側はAに含まれるa1/a2/a3のどれに問題があるのか、そもそもそれ以外にもあるのかと想像することで、対象の範囲が分からないため、いろいろ考えてしまうように思います。この場合、もう一度聞き直すか、自分で総当たり調べることになり、無駄なやり取りや工数が増えることになります。
相手に不正確な情報を伝えていろいろ考えさせるより、相手が理解できるよう最初から”Aのa2に問題あり、他は問題/影響無し”と正確な情報を伝えておけば済むことであると思います。

コミュニケーションを上手に進めるためには、自分が伝えたいことを相手がどのように受け取るのかを想像しながら、どうしたらこちらの意図を相手に正しく伝えることが出来るのかを考えながら対応することが必要です。

特に設計書を書く場合においては、何をどのように伝えるべきか、その文章を読んだ人がどのように解釈するのかを考えながら仕様を記述することで、読み手に必要かつ十分な情報を正確に伝えることが重要です。

今回は日常の業務でどのように考えて文章を作成するのが良いのか、基本的な考え方についてのお話でした。もし品質改善でお困りの方がいましたら、是非お話を聞かせてください。