前回はPart1として加工中のフィードバック信号を分析することによる不良の検出について記述しましたが、

今回はその手順について記載します。

ステップは大きく3つに分けられます。

関係データの整理

1つ目のステップとして、不良の発生原因として考えられる要素を整理します。

不良の発生事象をトップ事象として分類を行い、それ以上分解できない基本事象まで落とし込んでいきます。

各データの関係性を可視化しておくことが、その後のデータ収集、分析においては重要となります。

データ取り

2つ目のステップは、データ収集です。

1つ目のステップで洗い出した上でデータを収集することで目的に沿ったデータの収集ができ、

闇雲にデータを集めることによる手間や時間などのコストを削減し、

高い品質でのデータ収集が可能となります。

分析

3つ目のステップはデータの分析です。

ここでも前述のステップを踏むことによって、データの可視化の仕方が分かりやすくなり

1つ目のステップで整理した要素同士の関係性が収集したデータにも見られるか、という共通の基準で評価することができるため、

データドリブンの判断が可能となります。

また、データ同士の比較だけでは疑似相関に引っ張られてしまう恐れもありますが、

関係性が考えられるデータ同士のみを比較することで因果関係に基づいた判断が可能となります。

最後に

マーケティング領域などにおけるデータ分析では大量に収集したデータからAIなどを活用したデータマイニングによって関係性を見つけ出していくことが有効な場合もありますが、

不良検出など品質管理領域におけるデータ分析の場合は疑似的な相関から判断することは非常にリスクがあるため、

目的を明確化せず、闇雲にデータ収集を開始するのではなく、

関係する(しそうな)データを整理したうえで進めていくことによって、因果関係が明らかとなっているデータを活用していくことができ、

結果的に短い時間で効果のあるデータを活用した取り組みができることになります。