デジタルデータアーカイブ戦略

大量のデジタルデータ保管と
ストレージコストの最適化を両立させる秘訣

多くの企業においてデジタル化が急速に進展した結果、企業が保有するデジタルデータの量や種類が年々増加しています。また、通信利用動向調査(令和5年版)によると、クラウドサービスの利用用途においては「ファイル保管・データ共有」の割合が最も大きく、その割合も年々増加していることが分かっています。デジタルデータが増加する一つの要因として、一度ストレージにアップロードされたデジタルデータは、利用者が能動的に削除することは少なく半永久的に保管される実態があります。それに伴い、デジタルデータの量が無尽蔵に増え続け、ストレージコスト(※1)も青天井に上昇し続けます。そのため、増え続けるデジタルデータに対してストレージコストを最適化するためには、適切なアーカイブ戦略を立てることが重要です。

※1: 本ページで定義する「ストレージコスト」とは、オンプレミス環境では、ストレージのハードウェア購入費用、ハードウェアのメンテナンス費用、サーバーラックの利用料、ストレージの空き容量拡張対応工数など、イニシャルコストとランニングコストを合算した費用を指し、クラウド環境では、ストレージ料金、書き込み料金、読み取り料金などのランニングコストを指します。

増加するデジタルデータの実態

実際に弊社がご支援している企業様においても、日々増え続けるデジタルデータに対して、どのようにストレージコストを削減するかが大きな課題となっていました。

以下のグラフは、弊社がご支援しているA社様のオンプレミス環境における実際のデジタルデータの増加量を表しております。


A社様のオンプレミス環境


A社様のオンプレミス環境では、1年前と比べて現在のデジタルデータが1.1倍の量になっているため、5年後には現在の約1.6倍、10年後には現在の約2.6倍の量のデジタルデータに増加すると予想でき、それに伴いストレージも10年後には現在の約2.6倍の容量を確保しておく必要があります。さらに、A社様ではデジタルデータの削除を定期的に実施していますが、もしそういった運用がなかった場合は、さらに大きな増加量となっていたと考えられます。


続いて以下のグラフは、弊社がご支援しているB社様のクラウド環境における実際のデジタルデータの増加量を表しております。


B社様のクラウド環境


B社様のクラウド環境では、1年前と比べて現在のデジタルデータが1.2倍の量になっているため、5年後には現在の約2.5倍、10年後には現在の約6.2倍の量のデジタルデータに増加すると予想でき、それに伴いストレージコストも10年後には現在の約6.2倍まで膨れ上がることになります。

よくある悩みとその一般的な対応策

前述のように、デジタルデータは日々増加を続けるため、適切なアーカイブ戦略を立てることが重要です。例えばオンプレミス環境では、ストレージの空き容量に余裕がなくなったタイミングで、ストレージの増設やリプレースを行い、そのたびに多額のコストが発生します。このような場合、オンプレミス環境にあるデジタルデータは、ストレージ容量が伸縮自在なクラウド環境に移行させることが有効な手段となっています。一方のクラウド環境では、自動伸縮するストレージ容量により、古いデータを削除する必要性に迫られる機会が、容量の上限があるオンプレミス環境よりも減少し、ストレージコストが日々増加していくリスクがあります。そのため、クラウドサービスが提供する管理機能を利用して、長期間アクセスされないデジタルデータは、コスト効率の良いアーカイブ向けのストレージへ自動的に移行させることが一般的に有効な手段となっています。

一般的に有効な手段でも逆効果となるケース

前述のとおり、オンプレミス環境にあるデジタルデータをクラウド環境に移行したうえで、クラウドサービスが提供する管理機能を利用することは非常に有効な手段ですが、「すべての企業様にとっての万能解」というわけではありません。オンプレミス環境からクラウド環境に移行する際には、他システムへの影響や移行コストなどを慎重に吟味する必要があります。また、クラウドサービスが提供する管理機能においても、事前に費用対効果の調査をせずに利用した場合、頻繁にアクセスするデジタルデータにもかかわらず、アーカイブ向けのストレージへ移行してしまうなど、逆効果となるケースもあります。

つまり、ストレージコストの最適化を実現するためには、綿密な事前調査やデジタルデータの棚卸が必要不可欠です。デジタルデータの性質や利用状況を細かく把握し、それに基づいてデジタルデータのアーカイブ戦略を立案、実行することがポイントとなります。

エイムネクストが提案する
デジタルデータのアーカイブ戦略について

弊社では、オンプレミス環境およびクラウド環境のどちらにおいても、ストレージコストを最適化するためのアーカイブ戦略の立案を支援いたします。

また、弊社はオンプレミス環境とクラウド環境の両方において運用支援の実績があり、これまでの運用支援を通して得られた知見から、他システムの影響調査や必要に応じたモダナイゼーションのご提案もさせていただきます。

過去の事例では、デジタルデータ自体は削減せずにストレージコストのみを最大約80%削減した実績もございます。ストレージコストにお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。お客様の状況に合わせた最適なプランをご提案させていただきます。

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