スマートファクトリーをはじめとする工場のIOT化は、在庫削減やリードタイムの短縮を通じたキャッシュフローの改善、品質やトレーサビリティの確保のレベルの向上や効率化は勿論、新たなビジネスの立ち上げをも実現し、ビジネスモデルを再構築することを目指して導入が決定されます。
しかし、多くの障害が実現に立ちふさがり、大きな変革を目指す企画が生み出されない、PoCでプロジェクトがとん挫してしまう、中々思ったような効果が出ないという事例も少なくありません。
DXの実現に向けては、データを現場の出来事に置き換えて考える“抽象化の技”、製造現場での“あるある”への知見、そして、計画立案・調達・製造・検査・出荷という業務全体像への理解と知識という3つの要素、が揃う事でやるべきことが明確になります。
具体的にどのようにしてやるべきことを明確化し、それを実現してゆくのか、我々の体験の一部をお伝えします。
業務の在り方は、会社・部門が目指す戦略や方針と不可分のものです。“今のやり方をより効率的に行う”というレベルであれば、何らかの技術を使い作業時間を短縮すればよいというものですが、
より大きな変革になれば、当然のことながら会社の戦略や部門の方針について、最低限正しく理解をすること、場合によっては、顧客や競合といった外部環境の変化や人口動態、技術の潮流の変化といったものまで踏まえ、長期的に付加価値を生み出す源泉やグローバルの役割分担の変化といったものまで検討した上で、それを実現する為の仕事と仕組みとは何か、まで踏み込む必要があります。
DXプロジェクトは、“デジタル”や“システム”というキーワードから情報システム部門やシステム専業のグループ会社様が主担当となる事も多い取り組みです。
ここでポイントとなるのは、上記のような検討は通常のシステム導入においては行われない、という事です。通常のシステム導入においては“何をどうしたいか”は明確であり、それに基づき“どう実現するか”を検討することが情報システム担当の部門・会社に要求されます。
その為、どのような目的に対しどのようなソリューション・ソフトウェアがフィットするのか、という点の知見は膨大にお持ちです。
しかし、DXプロジェクトにおいては“何をどうしたいか”を現実に沿った形で立案する必要があります。
そこではツール/システムの機能や導入方法ではなく、ビジネス/業務に何が必要であり
その為にどの様なツール/システムをどうやって使えるのか、が必要となります。Howの裏側にある、WhyとWhatを理解した上でHowを検討する、という事が必要になります。
【エイムネクストで実現した課題設定と施策の例】
カンパニーの全体の戦略のレビューとそれを実現する為のDX施策一覧作成:
製造部門において、見える化やIoTといったキーワードでの検討は行われていたが、業務の変革を実現するプログラムが策定できずにいた。 エイムネクストが参画し、既存の経営計画等もインプットとしながら検討が欠けていたものは追加で検討を行う事で経営層から部課長までが具体的なイメージを共有できる戦略とそれを実現する為の具体的なDX施策と実行スケジュールを立案することで、DXの取り組みを前進させることができた。
エイムネクストでは、最上流の戦略コンサルティングの領域と、実現するための業務プロセスや情報システム改革までトータルなストーリーを持ったプラン作成をご提供しております。 企画部門や製造部門などの現場の部門向けはもちろん、システム部門やシステム専業の会社様で、そのようなスキルセットがプロジェクト推進のために必要だと感じられている方、是非お気軽にお問い合わせください。
データドリブンに意思決定を行う為には、データを収集できるようにすることが必要です。
当然、データを取る為には仕組みが必要です。
しかし、ここで発生するのが、
・データを収集しないうちからその為の意思決定が出来ない
・意思決定の為に必要な費用対効果の見積もりに時間と手間がかかる
・費用対効果を見積もった結果、多大な投資が必要そうな数字になってしまった
といった仕組みづくりを阻む意思決定の壁です。
往々にして、費用対効果をはっきりさせることを求められますが、これまであったことを省力化するのであれば工数を算出してコストに変換すれば数字を作り上げることが出来ます。
しかし、データを自動的に収集する仕組みを構築することは往々にして大きな費用が必要となり、そのすべてを工数削減で積み上げることが難しいケースもあります。
となると、より多くの機能を盛り込み、より多くの工数を削減しようとした結果、当然更に費用が大きくなり、、、といった事が発生します。
しかし、DXを進めることは、これまで出来なかった事を実現することであり、場合によってはこれまで生み出せなかった付加価値を生み出すことです。
例えば、
・工程間の滞留がデータで常に見えるようになることでリードタイム短縮・在庫削減の機会が明確化される
・出荷前検査のばらつきを全品・全項目についてリアルタイムに把握できるようになると共にそれらの加工条件も確認でき不具合流出の削減に繋がる
などについては工数削減では定量化は困難です。
そして、新しいビジネスモデルを実現することについても、もちろん従来のやり方での費用対効果の算定は不可能なのは言うまでもありません。
【エイムネクストで提供している小規模の見える化】
製造業の共通の課題であるリードタイム短縮と在庫圧縮の実現に向け、工場内のリードタイムの見える化を実現し改善機会のレポートをご提示するサービスを、
月額30万円からご提供しております。最短1か月程度から導入が可能なサービスとなっております。
もし、リードタイム短縮・在庫圧縮というのがDXの一つの目的として挙げられている場合は、是非ご検討下さい。
(1か月先から導入可能なDX『滞留・リードタイム・ボトルネック見える化ツール』はコチラ)
DXのPoCを始めた、あるいはIoTシステムは導入したが何の効果も生み出せない、それどころか、課題が設定できず活動も開始できない。 その様なケースがあります。 これは、そもそもデータが何を意味しているのか、が想像できない、もしくは、取得する仕組みを作ってみたは良いが、データ自体が現実の何も反映していなかったという事によります。
しかし、データを組み合わせたり、少しだけ追加のデータを簡単なやり方で取得するといった事で、意味のあるデータ、つまり、改善のヒントがデータから浮き彫りになる事は少なくありません。
エイムネクストでは、お客様と一緒にデータを見てこのような課題に対応するサービスをご提供しております。 “このIoTシステムは期待通りの効果が出ていない”、“DXは失敗した”という気持ちになりかけている方、IoTシステムは本当に効果が出るものなのか疑問に思っている方、一度お問い合わせください。
データを見ればやるべきことは明確なのに、仕組みの制約、なぜか現場で発生する不都合な事象(突然の欠品や不具合等)、現場担当者の記憶に深く根付いた過去の出来事といったことにより前に進めない、という事態も、改善・改革を阻むよくある事態です。 様々な個別の事象にこだわり、すべてをクリアしようとする為に、折角見つけた改革/改善の機会を現実のものにできないまま時間が過ぎてゆく、という経験を持つ方も多いと思います。
ここで必要となるのは、詳細を理解しながらも大きな方向性を目指して仕事の在り方を変えてゆく視点と意思決定、そして、その意思決定にリアリティを持たせる為の組織・階層間を跨いだファシリテーションとコミュニケーションです。
【エイムネクストで実現した課題設定と施策の例】
在庫削減の実現の障害となっていた過去の体験:
データからすると削減できるはずの在庫が、なぜか削減が進まない、という状態があった。 エイムネクストの調査でその原因が部門独自の業務ルールにあること、及びそのルールの背景にある過去の体験である事を発見した。 その実態と見直し方針を上位者に報告・提言すると共に、新しいルールの立案と導入の支援を行うことで在庫削減を実現。
エイムネクストでは、現場に入り込んで実態を把握することでこのようなポイントを発見し対策を立案するサービスをご提供しております。 “やれば良いだけなのになぜ進まない?”と疑問をお持ちの方、思わぬところに思わぬ課題が存在しているかも知れません。 是非、一度お話をお聞かせください。
デジタル化、即ちIoTやスマートファクトリーシステムの活用は、データの収集とプランの検証の手間とスピードを大幅に向上させます。 これまで情報システムの中にバラバラに保管されていた、場合によっては山のような伝票をめくることでしか得られなかった、工程全体を通した情報を、ワンクリックで参照できるようになります。 しかし、このデータを活用し、IoT化された工場、DXが実現したスマートファクトリーならではの効果を実現するには、これまでの改善活動とは異なるアプローチが必要になります。
スマートファクトリーから得られるDXの実現に必要となる情報は、工程だけではなく、工場、場合によっては事業部全体の情報です。 例えば、工程だけでなく、ラインの先頭から出荷までのトータルリードタイム、部品の購買情報から顧客に出荷したシリアルナンバーまで紐づけられたトレーサビリティ情報等、これまでは中々得ることが難しかった情報です。 これを活用することで、個々の部署の活動では得られなかった、大きな効果を得ることが出来る一方で、部門を跨いで連携した活動を行うことが、その効果を得るためには必要となってきます。
【例:製造から出荷までのトータルリードタイム短縮】
関連する部門全体が協力するのは勿論、全体を通じた業務の流れの設計、それに伴う各種の部門間の調整は、上位者の意思決定が必要となる。
例えば、下記の例で言えば、トータルリードタイムとボトルネックが見える化されたとしても、それを短縮する施策を実現する為には、これらの部門を跨いだ業務を設計すると共に、工場長が調整を行う事が必要となる。
エイムネクストでは、組織構造やKPI体系などを踏まえ、コミュニケーションや評価の仕組みといったプロジェクト推進の仕組みづくりもご支援致します。 “やればよいだけなのになぜ進まない?”と疑問をお持ちの工場長様、役員様、お心当たりはありませんでしょうか?
IoTの取り組みで得られるデータを活用したデータドリブンなマネジメント、即ち工場のDXの実現に向け、検討のフェーズや現場の状況に合わせた検討をお客様と一緒に行います。
【ご支援例】
お問い合わせをお待ちしております。