SmartFactoryの導入によって、30%のコストを削減しつつ生産性を40%上げるという効果の創出とデータを活用するマネジメント人材の育成に成功した事例を紹介します。
ユーザーインタビュー:生産担当役員 F様、DX担当リーダー I様
部品メーカー
連結売上高 約600億円(2024年3月期) 従業員数 約500名(国内) 上場企業
Q.スマート化の背景を教えてください。
A.少子高齢化が進行し従来のように人材獲得が難しくなる中、増大し続けている当社製品へのニーズに確実に応えていくためには、人の経験や能力に依存しない生産拠点の管理・運営と一層の生産性の向上が不可欠であると考え、スマート化の活動に着手しました。
Q.効果創出に至った成功の要因はなんでしょうか。
A.成功の要因は大きく3つあると考えています。
1)早期かつ随時に効果創出
エイムネクストが提供するSmartFactoryコアモジュールを活用することで、初期投資を抑えつつ、1年以内にデータ収集のインフラを構築し、初年度から効果を上げることができました。
SmartFactory(以下、SF)のデータを活用して課題抽出とROI試算を行い、5年以内に投資回収が可能なテーマに絞って投資を進めています。また、机上の企画にとどまらず、実行へ移し、実際に効果を創出することにも注力しており、効果検証にも実績データを活用しています。
このように、ROIを重視した企画立案と推進により、初年度から継続的に効果を創出し続けています。
2)シームレスなシステム間連携
SAP、生産管理システム、SF、およびFA機器をシームレスに連携させることで、多様なデータを製造オーダーなどとの因果関係を明確にしながら記録できるようになっております。
各システムで個別に管理されていたデータを一元化したことにより、これまで把握できなかった課題の発見や、正確な実績情報をリアルタイムにマネジメントへ反映させることが可能となりました。
製造現場とマネジメントがつながることで、管理レベルの大幅な向上を実現しています。
3)三位一体の推進
経営層が実際に現場に赴き、目指す姿や構築した仕組みの活用について直接伝えることで、現場の理解を得ることができました。また、工場業務とシステムの双方に精通したエイムネクストのメンバーによるサポートにより、実用性の高い仕組み作りを実現できたと感じています。経営層・現場・エイムネクストが三位一体となって取り組むことで、高いシナジー効果を発揮することができています。
Q.実現した仕組みを教えてください。
A.生産設備とSFを直接連係させ、リアルタイムかつ属人性を低減させたQCD管理とデータに基づく継続的な生産革新を行う仕組みを実現しました。
Q.SFの導入によってどのような効果が出ていますか。
A.導入初年度から、材料費・労務費などのコストを30%削減することに成功しました。以降も、継続的に毎年20%程度の合理化効果を出しています。
さらに、生産能力についても、当初と比較して直接部門で約20%、間接部門で約40%向上しました。
加えて、“使える”データが着実に蓄積されていることにより、データドリブンでの意思決定や、データを活用できるマネジメント人材の育成も着実に進んでいると感じています。
こちらの効果はよくある机上の効果ではなく、経理データなどを通して検証できています。
Q.今後の展望についてお聞かせください。
A.次のステップとして、国内外を問わずグループ内の他拠点への展開を進めるとともに、AIを活用したさらなるデータ活用と属人性排除に向けた検討を進めています。
Q.なぜエイムネクストを選んだのでしょうか。
A.導入は弊社役員が『スマート・ファクトリー』(エイムネクスト代表 清威人 著 / 英治出版)を読み、デモセンターを見学したことが始まりです。(@スマートファクトリーはAIMNEXT Inc.の登録商標です。)
他社と異なり、プロジェクトの相談時から提案、プロジェクトの実行まで担当するマネージャーの方が一貫して同じで、当社について深く理解してもらえた上に、実現性のある提案をして頂き、構想とのGAPを生む事なく現場に合致した形で仕組みを実現できたと思います。
関与してくださったメンバーの方は、製造業での実務経験を含め、生産管理、生産技術、情報システムといったそれぞれの分野で十分な専門知識をお持ちだったことで、全体最適となるシームレスなシステムを構築する事ができています。